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これが「時は金なり」か 台湾流、九州半導体企業に洗礼

台北市で開かれた半導体展示会「セミコン台湾」には九州の自治体や企業も複数出展した(4日)

台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出が明らかになっておよそ3年。すでに第1工場が開所し、第2工場の建設も決まった。第3工場の誘致に向けた動きも活発になるなか、九州企業が世界最大級の半導体生産基地である台湾とのビジネス拡大に動いている。台湾側の九州進出意欲も旺盛で、ふたつのシリコンアイランドが急速に接近している。

「こんな技術は台湾にない。どうやってつくっているのですか」。4〜6日、台北市で開かれた国際的な半導体展示会「セミコン台湾」。福岡県ブースに出展した金型メーカー、ワークス(福岡県遠賀町)の三重野計滋社長に、台湾中部の台中市からやってきた半導体関連企業の担当者が矢継ぎ早に質問を投げかけた。

ワークスが開発したのは液晶ディスプレーや半導体の前工程で回路をウエハーに焼き付ける露光装置などに使うレンズの量産を可能にする超硬合金の金型だ。三重野社長は「日本国内の展示会でこんなに深い話ができたことはない。最初の採用事例は台湾企業になるかもしれない」と手応えを感じている。

セミコン台湾の福岡県ブースに出展したワークスには多くの企業が訪れた(6日、台北市)